とりあえず2泊3日で高松周辺を巡ってきました。
お目当ては、ベネッセの美術館やアートプロジェクトで溢れる島、直島訪問と、高松市にあるイサム・ノグチ庭園美術館。そのうち旅行日記を書くと思うけれど、まずは写真だけアップしておきます。これは高松空港の入り口に置かれているイサム・ノグチ作の巨大なモニュメント。
とにかくすごくいい旅でした。
雨上がりの元町の空が、ぎらぎらと刺激的に青くて魅力的でした。
古い雑居ビル群の中に迷い込むと、狭い路地では強烈な日差しに照らされた眩しさと深い陰の部分が交互に現れて、夏らしいドラマチックさを感じました。
暑かったけど。
夏はけっこう好きです。
仕事柄、仕方ないことなんだけど、ここ2週間くらい急にバタバタと忙しくなっています。
しかも法律がらみのややこしい、頭が痛くなるような記事を書くのに四苦八苦。はっきり言って、疲れてます。
そこで自分への癒しの意味もこめて、今日は最近、僕が大注目の若手写真家を紹介します。なんとまだ、28か29歳の「本城直季」さんという人。…すごいよ。とってもいいです。
さすがにプロの写真家の作品を無断でブログに掲載するのはいかんだろうから、本城さんの名前を初めて聞く方は、是非グーグルなどで検索して彼の作品を目にしてほしい(簡単にいっぱいヒットします)。きっと彼の写真に触れたら、はっとするような新鮮さを味わえると思う。
被写体はすべて実際の風景なのに、彼のちょっと変わった技法の撮影を通すと、まるでそれがミニチュアセットのような写真に変わる。でも、そのミニチュアの世界は決して無機質ではなくて、どこか温かく柔らかい。生々しさは抜けているのに、生命感は失われない。例えば、愛すべきコビトさんたちの世界をのぞいているかのような、不思議な安心感や親しみを引き起こしてくれるのです。
もともと僕の大学時代の友人に教えてもらい、すっかりファンになってしまいました。
パソコンの壁紙に設定して、仕事の合間にだいぶ心安らいでいます。
ちょっと珍しい会に同席する機会に恵まれた。
大阪、梅田のリッツカールトンの一室で開かれた、スイス時計の最高級ブランドの一つ、「ジラール・ぺルゴ」の品評会。こいつがだいぶ凄かった…
規模からすれば、出席者はたった20人にも満たない小さな小さな集まり。でも、リッツの4階にたどり着いて、「どの部屋なのかな」とふと辺りを見回すだけで、きれいな女性のホテルスタッフが飛んで来て「…もしかして、ジラール・ぺルゴの会にいらっしゃった方ですか?」と話しかけてくる。「ええ」と答えると、「こちらです」とばりばりに緊張して案内するスタッフ。その緊張の意味を、5分後に僕は知ることになった。
会場そのものは、20畳ほどのこじんまりした会議室。だけど、入り口にわざわざ京都の古い長屋のような細い廊下を作ってあって、砂利を敷き詰め飛び石を歩いて部屋に至る。きっちり和服を着た主人のような人が「いらっしゃいませ。Nさんのご紹介ですね」と、深々とおじぎで迎えてくれる。ちなみにこの「Nさん」とは、この会の主催者側のえらい人で、僕とは飲み屋つながり。僕のレア人脈は、ほぼすべて仕事じゃなくて、お酒を通して培われているのだ。
ショーケースの中に並ぶ時計の数々。確かにモノが違うオーラを感じはするが、その水準は僕の想像を遥かに超えていた。「こちらは、なかなか現物をおみせできる機会が少ないので…」とおもむろに出された「オペラ3」というモデルには、「60000000円」という値札が付いていた…。えっ、60万でも600万でも、ないよね…。別に宝石が散りばめてあるわけどもないのに、この値段。そしてこの会場にいる10数人は、僕と僕を連れて来てくれた行きつけのバーのマスター以外、こんな時計を「買うつもり」で足を運んだ人たち(しかも招待状をもらって)。そりゃあ、天下のリッツのスタッフでもびびるわな。実際、隣では1900万円の時計が売れてた…。確かに「世界で20人くらいしかいない熟練職人が1500時間かけて、すべて手作りで仕上げる」なんて説明を聞くと、とんでもなく高い値段も適正価格に思えてくる気もするけれど…。だけど、そうはいっても、なんじゃそりゃ。消費税で車買えるっつーの。
しばらくこんな雰囲気の中に身を置いたら、いつの間にか自分の中の金銭感覚もだいぶ狂ってきて、帰りによったポルシェデザインのショップで見た60万円の時計に「おもちゃみたいに安いなー」と感じてしまった。いかんいかん。
リハビリのため、きっちり梅田の立ち飲み屋で一本100円の串カツをかじってから帰宅しました。
ふと思い立って、本格的にカレーを作ってみました。
鍋で何種類かのホールスパイスを炒めて油に香りを付けるところから始め、頑張ってタマネギも飴色になるまで根気よく炒めます。青とうがらしとすりおろしたニンニク、ショウガも投入。軽く混ぜると、もうその時点で、キッチンは豊かなスパイスの香りでいっぱいになります。
ホールトマトをたっぷり入れて木べらでつぶしながら軽く煮立て、頃合いをみて今度はクミンシードやターメリックなど粉のスパイスを次々に加えると、何だかだいぶ気分が盛り上がってきました。適宜、水を加えてさらに煮詰めると、カレーの基本になる「マサラ」が完成します。ここまでが前半戦。
赤みがかったペースト状の「マサラ」が出来上がった鍋の中。骨付きの鶏肉を入れると、カレー作りは後半戦に突入です。鶏肉はゴロゴロとよくマサラに絡ませながら、表面が白くなるまで中火で炒めます。そして水とココナッツミルクをたっぷり注げば、もう一息。あとは弱火でじっくり煮るだけです。缶ビールを開け、音楽でも聞きながらのんびり出来上がりを待つ。でも鍋はたまにかき混ぜることを忘れずに、あと、ご飯もちゃんと炊いておくこと。
水かさが半分くらいになってきたら味見をして、塩やスパイスで味を整えてとうとう完成。調理開始から3時間はたっていて、すっかりお腹はペコペコです。本当はいったん冷ましてからのほうが味が馴染むというけれど、とても我慢できずにさっそくお皿に盛りつけて、ワサワサと慌ただしく食べ始めます。うん。おいしい。「今度はもうちょっと、辛さを強めても大丈夫だな」とかいろいろと思いを馳せながら、お腹いっぱいいただきました。もちろん、鍋の中には明日の分もきっちり確保。一晩たてばまた、きっとさらに美味しくなったカレーが楽しめるはず。
携帯電話で撮った写真がちょっとピンぼけ気味なのだけが、心残りでした。