土日は人殺しとかやめとけって言っているのに、なぜわかってもらえないのかなあ…
いや、ほんとに。頼むよ。
いろいろとあって、8月に入って初めての休日という記念すべき日曜日。
ほんとに久しぶりに正午くらいまでベッドでだらだらして、近所のお気に入りの洋食屋さんでおいしいビーフカレーを食べて、ビリヤードの練習にいって…。部屋の片付けをさぼった以外、ほぼ完璧と思えた時間は、一本の電話であえなく崩壊した。
休日の出番だった後輩記者からの緊急連絡。
「えっと、殺人事件が起こりまして…3人刺されて1人亡くなって…」
殺人事件とかが起こると、僕が取材責任者の立場なのだ。
「通信社がけっこう大量に原稿送り始めてまして、テレビも全国中継のニュースの2番手くらいでやってます」
「あのさー」
「…な、なんですか」
「俺だけ夏休みとってないって知ってた?」
「いや…何の話ですか?」
「夏休みどころか、今日が今月に入って初めての休日だって知ってた?」
「は、はい…おつかれさまです」
「ひどすぎるやろ?」
「…」
「…いじめか?これはめちゃ大掛かりないじめか?」
「お気持ちはわかりますけど…」
「そもそも、お盆であの世からご先祖様が帰って来ているときに殺人って、人として間違ってるよな。絶対、バチが当たるよな」
「…えっとですね…」
「…うん、ごめん。わかってるって。ちょっと言ってみたかっただけ。仕事するわ。現場にA(←僕の直属の新人記者)を行かせて、俺が原稿書く。デスクとの連絡も後は全部、まかせといて」
「すいません。お疲れです」
というわけで、仕事一つ引き受けるにも後輩を途方に暮れさせるくらい愚痴っぽくなっています。先月「暇だ」とか言い過ぎたツケが回って来たみたい。あんなこと言わなきゃよかった…
でも実は今日は仕事とは別に、めちゃめちゃハッピーなことがひとつあった。
それが救いです。ほんとにとびきり幸せでうれしいこと。
でもその話はまた別の機会に…