来月から住む街は、桜がとてもきれいなところ。
ベランダから、川沿いの桜並木がすぐ近くに見えたから、
いっぺんでこの部屋が気に入った。東京に戻ったら、急いで引越しの準備を進めなきゃ。
転勤した後の仕事は、おそらく今と比べてずっと拘束時間が長くて、プレッシャーもきつくて、
精神的にも体力的にもしんどいのだろうと思うのだけど、とりあえずはそういうことは忘れて
みた。
そして、まだまだ凍えるくらいに寒い風が吹く中でこの部屋のベランダに出て、
無骨な枝が裸のままの桜並木を眺めながら、「あれが満開になったら、どんな風なんだろう」
って想像を膨らませた。たとえば自分の大切な人と、すぐそこに見えるベンチに座って、新し
い生活のことについて話をしたり聞いたりする場面。
うん、きっと大丈夫。
自然とそんな自信というか、うれしさに包まれた。
今日もいい日だ。